なんで漢字学習をするのか?

めんどうくさいですよね、漢字を書くのって。同じものを何度も練習させられて、テストでは棒が一本足りなかったりハネがなかったりすると✖。だいたいこんな感じだとわかっていても正確に書けないと✖。やる気がなくなっちゃいますね。

だじょうぶですよ。正確に書けなくてもそのうち「だいじょうぶ」になっていくと思います。コンピュータの時代ですから。漢字は読めて意味がわかればいいのです。だいたいでわかっていれば、キーを打つことで画面に出てきます。書けるのです。活字にもなります。

だけど習うべき漢字というものが学年ごとに決まっていて、覚えなければなりませんね。書けるところまで。では、当面は逃げられないとするなら、漢字学習の長所を考えてみませんか? どんないいことがあるのか、と。

僕はこう思います。漢字学習は自分の語彙(ボキャブラリー)を増やすことに直接つながると。語彙を増やすには「よく読んで、よく聞いて、よく考えて、よく書いて」とのお説を聞いてきたでしょう。当たり前すぎてピンときませんね。では、こう考えてみませんか? 漢字を覚えることが今そこで言葉を増やすことになる、と。今は使わなくてもいずれ使いそうな言葉がたくさんあるのです。「克服する」だの「埋没する」だの「普及する」だの。これら二字熟語になっている漢字は特にそうです。新聞などに必ずあります。

なぜでしょう? 便利だからです。二字に意味が詰まっていて簡潔に表せるからよく使われるのです。「乗り越える」、「穴にうもれる」、「広くゆきわたる」と長くなるところを、二字ですますことができて、節約的で、使い勝手がいいのでしょう。これらを知っていると半分の労力で言いたいことが言えるのですね。今後の自分の表現力のためだと思って、この二字熟語に注目してみてはいかがでしょうか?

きっと便利ですよ。2分かかる話が1分ですむようになって、もう1分は他のことを話せる。経済的ですね。さしあたっては「~する」につながる二字熟語に注目を!